あえて不便にしてみよう

エンジニアのSです。

先日、業務で海外製品を取り寄せるため、生まれてはじめて英語で電話をしました。
5分の間に30回は「ぱーどぅん?」を口にしたでしょうか。
それでも用件は伝わったのですから、人間何事もチャレンジですね。


引き続き、デジタルコンテンツへの課金の話


さて、先日の記事のおさらいになってしまいますが、
ここ最近トンガルマンラボでは、
「どんなデジタルコンテンツにお金を払ったか?」が話題です。

その際、デジタルに課金する派、しない派できっぱり分かれたのですが、
その両者についてそれぞれ理由を聞いたところ、次のような回答が得られました。

課金派 


  • 他に売ってないから(デザイン素材購入)
  • 広告を消したいから(有料アプリ購入。無料版よりアップデート)
  • 実物はかさばるから(電子書籍、音楽ファイル購入)

○非課金派


  • パッケージまで含めて作品だから
  • 形あるものを手元に残したいから
  • 思い入れのあるものは実物がほしい
  • 中古のほうが安かったから


非課金派は「買わない」というより「買うなら実物」ということですね。
本やCDなど実物が簡単に手に入るものについては、特に意見が分かれました。



デジタルコンテンツへの誘導


デジタルにはデジタルの良さが、実物には実物の良さがあり、優劣はつけられません。
ただ、デジタルコンテンツ制作会社としては、
どうしてもデジタルのほうに肩入れしてしまうわけで……
そこで、どのようなコンテンツなら「実物派」にアピールできるか、を
考えてみることにしました。

そもそも実物派の人は、なぜ「モノ」を求めるのでしょうか。
上記の理由に、一つのヒントがあります。
 
 「形あるものを手元に残したいから」

つまり、本当に欲しているのは、
モノを所有しているという「実感」なのではないでしょうか。


不便さを再現する


そこで「ページが黄ばむ電子書籍」というのはどうでしょう。

読むたびに日焼けしていく。
あるいは折り目や指の汚れがつく。
コーヒーの染みがついたりもする。
放置すると虫に食われることもある。



いずれも紙の本ならではのことで、不便には違いないものの、
同時に「ああ、よく読んだなぁ」という実感を与えてくれます。

デジタルはこういった劣化が起こらないのがメリットですが、
そこにあえて「不便さ」を付与することで、実物に近づけるわけです。
汚れないはずのものが使うごとに汚れてゆく。
ときどき薬品で手入れしたり、カバーをかけたりして防ぐ。
そうやって手間ヒマをかけることが愛着につながるのではないかと思います。


また、近年、デジタルコンテンツの中古販売を実現しようという動きが出ています。
http://d.hatena.ne.jp/kobonemi/20130310/AppleEbookResalePatent

著作権保護などの議論はありますが、
たとえば劣化して読みにくくなったファイルを安く売買するなどすれば、
消費者にとっての選択肢が増えるでしょう。


デジタルコンテンツはいくつかの不便さから我々を解放してくれました。
しかし、その不便さが愛おしくなることもあります。
切り捨ててきたデメリットに、ときには目を向けてみるのも面白いのではないでしょうか。
 
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